本宮道と北山道の交差点 – 風伝峠

 御浜町と熊野市の境が風伝峠。有馬から本宮道は、この先で吉野へ向かう北山道と分岐しており、峠は熊野の海辺と山村を結 ぶ要衝でした。風伝とは風顛(ふうてん)の当て字で、本来は風のよく通る場所を意味し、麓の尾呂志は峠から吹く風伝颪(おろし)が転じたものといわれてお ます。
この峠は国道311号の風伝トンネルが貫くまで熊野の海岸と山村を結ぶ重要なルートでした。古道は旧国道に寸断されつつ峠へ至り、熊野市紀和町へ抜けます。